前回の記事では、「どうやって韓国留学するといいの?」という疑問に答えるべく、学生/社会人別におすすめの留学方法をまとめてみました。
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要約すると、もし現在高校生なら留学制度の整った大学に進学して1年間交換留学を、社会人ならエージェントや語学学校を通した短期留学をおすすめするという内容です。
たしかに、留学するかどうか決めるにあたって、
「韓国留学したらどんな効果があるの?」
「帰国後の進路は?」
と費用対効果を気にする方も多いと思います。
そんな方の参考になればと思い、学生時代に韓国の大学に1年留学したことのある筆者と知り合いの韓国留学経験者たち(30代)がどういう進路をたどっているか追ってみました!
この記事で分かること
- 韓国留学することでどんな効果があるのか
- 実際に1年間交換留学した人たちがどんな道に進んでいるのか
- 韓国語を使う仕事にはどんなものがあるか
韓国留学で得られるもの
韓国に留学することで得られる効果には、以下のようなものがあります。
留学の効果
①韓国語が伸びる
②韓国文化を学べる
③韓国人の友達ができる
①韓国語が伸びる
やはりこれが一番大きいと思います。
常に韓国語を使う環境に置かれるので、日本で勉強しているときよりも韓国語が伸びやすくなるでしょう。
1年間現地で過ごしていると、
・最初の3か月で耳が慣れてきて、
・1学期目(6か月)が終わったあたりでだいぶ話せるようになり、
・最後の半年で中級⇒上級レベルにぐんと伸びる
という『留学あるある』を経験するケースが多いです。
筆者も、渡韓したときは中初級レベルだったのですが、帰国前にTOPIK(韓国語能力試験)6級に合格することができました。
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②韓国文化を学べる
言語だけでなく、食文化や季節の行事、流行り(ファッションやエンタメなど)を肌で感じられるのも良いところ。
社会人になって「韓国系の企業で働くことになった」「韓国の人とビジネスをすることになった」というときに、韓国文化への理解があると商習慣や会食時のマナーなどが実践しやすくなります。
③韓国人の友達ができる
外国語を習得するうえで、「友達」の存在はとても大切と言われています。
韓国人の友達ができると韓国語を使う機会が増えるので、韓国語がグンと伸びるきっかけに。
外国語を習得するうえで、(1)自分で文を作って、(2)それをネイティブスピーカーに添削してもらうことはとても効果があると言われています。
韓国留学するとその後どうなる?
私の知り合いの、大学で1年交換留学を経験した人たちのその後を追ってみました。
やはり韓国企業への就職が多い
大学での留学で一番多いのが、入学してから1~2年は留学準備にあてて、3年生で留学するというパターン。
その場合、帰国したら就活生なのですぐに就職活動に取りかかることになるのですが、「留学先での経験を活かしたいっ!!」と人一倍意気込んでいるこの時期にはやはり韓国企業への入社を目指しがちです。
韓国企業と言っても、実際には韓国で働くのではなく日本支社や日本法人への入社を希望する人が多い印象。
結局はキツすぎて5年で辞めてしまったのですが、その後独立して韓国語翻訳の仕事を始めるにあたり、韓国企業で働いた経験は無駄ではなかったと感じます。
韓国語の使用頻度については、翻訳の仕事でほぼ毎日使っているものの、『聴く・書く』がメインなので『話す』スキルはかなり落ちている気がします。
ここで入社同期Yくんの例を。Yくんは新卒入社から10年その会社で働き続けています。
Yくん
帰国後:韓国企業(電機メーカー)の日本法人に就職
現在:勤続10年、課長に昇進
年収:800万円
韓国語の使用頻度:毎日。駐在員や本社とのやり取りで使う
韓国企業は日本の会社よりも役職がつくのが早いので、総合職なら勤続5年で課長代理(대리)、10年で課長(과장)となるケースが多く、Yくんの場合も今年課長に昇進したそうです。
※一方で、日本法人の特徴として役員が韓国本社から駐在員としてやってくるため、日本現地社員が役員レベルまで昇進するのは難しいという実情も。
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Sちゃん
帰国後:韓国企業(アパレル系)の日本支社に就職
現在:別の韓国企業(食品メーカー)に転職。経理を続けている。
年収:450万円
韓国語の使用頻度:ほぼ毎日。経理システム入力や報告書作成で使う
Sちゃんの場合、一度アパレル系の韓国企業の日本支社に入社して経理を経験したあと、別の業種の韓国企業に転職して経理の仕事を続けているそうです。
ポイント
強みが『韓国語のみ』の人よりも『経理』や『貿易事務』などの経験があったほうが転職しやすくなる!
日本の会社でも韓国語を活かせる
Kくんのように、韓国企業ではなく日本のメーカーに就職して韓国語を活かしている人も。
Kくん
帰国後:日本の会社(精密機器メーカー)に就職
現在:勤続10年。韓国向け製品の営業を担当している。
年収:600万円
韓国語の使用頻度:週2~3回。クライアントへのプレゼンやメールのやり取りで使う
韓国にいるクライアントとのコミュニケーション(営業やその後のフォローアップ)で、週に2~3回は韓国語を使うそうです。
日本と韓国の産業構造上、機械や鉄鋼、電子デバイス、それに関係する素材の分野での結びつきが強く、韓国に製品を輸出する日本企業も多いので、アジア向けの製品を扱っている会社で海外営業担当になると韓国語が大いに役に立つでしょう。
国際結婚して韓国で働いている人も
国際結婚をして、現地で暮らしている人もいます。
Aちゃんの場合
帰国後:一度日本の大学を卒業して韓国の大学院に進学
現在:韓国の方と結婚して、現在はソウル在住。日本企業の韓国支店で働いている。
韓国語の使用頻度:毎日。家では夫、会社では上司や同僚との会話で使う
Aちゃんは旦那さんが韓国人で、ソウルにある日本企業の韓国支店で営業事務をしています。
本社(日本)とのやりとりでは母国語、上司や同僚とのやりとりでは韓国語を使って仕事をしているそうです^^
韓国とはまったく関係ない仕事をしている人も
そして、韓国とはまったく関係ない仕事をしている人も結構います。
Mくん
帰国後:NPOに就職
現在:海外(韓国ではない地域)に駐在中。
韓国語の使用頻度:英語は使うが韓国語はほぼ使わない
Mくんは、NPOに就職して海外駐在するなどグローバルに働いていますが、使うのは英語がメインで韓国語はほぼ使わないそう。
「韓国語を使いたいけど使う機会がない。ほぼ忘れた。」とのことです。
Rちゃん
帰国後:日本の会社に就職
現在:何回かの転職を経験。
韓国語の使用頻度:まったく使わない
Rちゃんは少し特殊で、韓国留学時代からあまり韓国に興味がなさそうな子だったので、日本の会社に就職してその後も韓国語はまったく使っていないそうです。
あとがき
こうしてまとめていたら留学していた頃がとても懐かしくなりました。
結果的に韓国に留学したことで、韓国人の親友ができたり韓国企業に入社したり韓日翻訳者になったりと、韓国色の強い人生を歩むきっかけになりました。
留学中に経験したことが後になってどう人生に影響するかは人それぞれなので「留学したら絶対こうなる!」とは言えませんが、留学を考えている方の参考になれば幸いです。
ちー🍀
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