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「韓国語の試験を受けようと検索したら、韓国語能力試験とハングル検定の2つが出てきた」
「どちらを受けたらいいか分からない・・・」
と混乱してしまう人もいるのではないでしょうか。
この記事では、この2つの試験の違いと、どれを受ければよいかについて解説していきます!
念のため・・・
韓国語能力試験は、TOPIK(トーピック)とも呼ばれます。
※TOPIKは、Test of Proficiency in Koreanの略
韓国語能力試験とハングル検定の違い
韓国語能力試験(TOPIK)とハングル検定の違いについて調べてみたところ、ハングル検定公式サイトのよくある質問には、
当協会主催の「ハングル」検定と韓国教育財団主催の「韓国語能力試験(TOPIK)」は、全く別の試験です。
当協会主催の「ハングル」検定は、“日本語母語話者が韓国・朝鮮語を学ぶ”ということを前提に試験を構成しているのが最大の特徴です。従って、習い始めの方でも受験できるよう、初級~中級の設問は日本語で、上級では「ハングル→日本語」「日本語→ハングル」への翻訳問題がある等、他の試験にはない特徴を持っています。
ハングル能力検定協会 公式サイトより
という回答が。
韓国語能力試験(TOPIK)が韓国政府が認定・実施するグローバルな試験なのに対して、ハングル検定は日本語ネイティブのための日本国内の試験。
そのためハングル検定には、韓国語能力試験にはない韓国語⇔日本語の翻訳問題などが出題されます。
ちなみに、韓国語能力試験では1級→2級→3級→4級→5級→6級の順で、数字が大きくなるごとに級が高くなります。最上級は6級です。
一方ハングル検定はというと、5級→4級→3級→準2級→2級→1級の順で、数字が小さくなるごとに級が高くなります。最上級は1級です。
で、どれを受ければいいの?
筆者は韓国に留学したり、韓国企業で働いたりした経験があるのですが、もし真剣に韓国語を学んでいる知り合いからどれを受けたらよいか相談されたら、
「韓国語能力試験のほうがいいよ。TOPIKⅡを受けて、5級以上の合格を目指して」
と答えると思います。
私の経験上、就職活動でも何でも、まず問われるのはTOPIKの級です。
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TOPIK(韓国語能力試験)は何級から履歴書に書ける?就職に有利なのは何級から?
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韓国の大学に進学したいとか、韓国企業に勤めたいと考えているならなおさら。
日本に限定されたハングル検定よりも、どうせなら世界的に認知度が高い、TOPIKの級を持っておくのが得策でしょう。
ただし、レベルや状況によっては、ハングル検定を受けたほうがいいというケースも。
①ハングル習いたての初級の人
ハングル習いたての初級の人には、ハングル検定の4・5級の受験がおすすめ。
韓国語能力試験(TOPIK)の設問は、すべて韓国語になっています。
「韓国語を習い始めたばかり」という人にとって、全部韓国語で試験を受けるのはハードルが高いですよね。
一方、ハングル検定は上級の1級・2級以外は日本語で出題されます。
初級の人は、まず基礎が身についているかの確認をするために、ハングル検定の4級や5級の受験を通して自信をつけてから、次のステップとしてTOPIKに挑戦するのがいいかもしれません。
ハングル検定の勉強をするときは、検定公式が出している『トウミ(도우미)』問題集を活用するとよいでしょう。※『トウミ(도우미)』は2022年2月に改訂版が出ました。
②中級以上、韓国語を使った仕事に就きたい人
韓国語の基礎までだいたい学習し終えたという人は、TOPIKⅡに挑戦してみましょう。
TOPIKには、TOPIKⅠ(1・2級)とTOPIKⅡ(3・4・5・6級)の2種類があります。
ここで注意したいのは、TOPIKⅡでは、みんな同じ試験問題を受けて、点数によって級が判定されるという点。
級 | 3級 | 4級 | 5級 | 6級 |
---|---|---|---|---|
合格点(300点満点中) | 120点以上 | 150点以上 | 190点以上 | 230点以上 |
そのため、TOPIKⅡの試験問題には5・6級の人が解くような難易度の高い問題も含まれていて、3・4級合格を目指している中級者にとっては負担が大きくなっているといえます。
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③翻訳者や通訳者を目指す人
TOPIK6級も取り終わってさらに韓国語を極めたい人、また、翻訳者や通訳者を目指すレベルまで来ている韓国語上級者は、ハングル検定1級の合格を目指すのがよいでしょう。
なぜなら、翻訳や通訳においては韓国語だけでなく日本語も重視されるからです。
韓国語→日本語への翻訳問題があるハングル検定にむけて対策をすることで、日本語の表現力を鍛えることができます。
またハングル検定1級に合格すると、通訳案内士の試験が免除されるなどのメリットがあります。(韓国語能力試験6級も同様)
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まとめ
ココがポイント
・韓国語能力試験(TOPIK)は韓国政府が認定・実施するグローバルな試験
・ハングル検定は日本語ネイティブのための日本国内の試験
どれを受けるべき?
- ハングル習いたての初級の人は、ハングル検定4級・5級
- 中級以上、韓国語を使った仕事に就きたい人は、TOPIKⅡ(3・4・5・6級)
- 翻訳者や通訳者を目指す人は、ハングル検定1級
あとがき
2021年も折り返し地点となりましたが、秋には第78回韓国語能力試験(10月17日)、第56回ハングル能力検定試験(11月14日)が実施されます。
新型コロナウイルスによる影響がないことを祈りつつ、仕事と勉強に励みたいと思います。
ちー🍀