字幕翻訳家の必須アイテム、SSTG1シリーズ。
現在主流となっているNetSSTG1とSSTG1Lite2の大きな違いは、製品&チケットの価格と、チケットバリエーション、アップデートが随時なのか年1回なのかという点です。
製品 | NetSSTG1 | SSTG1Lite2 | SSTG1Lite(販売終了) |
---|---|---|---|
最終チェック、MOV&MP4再生、 sdb検索などの新機能 | 〇 | 〇 | × |
アップデート頻度 | 随時 | 年1回 | なし |
製品価格(初期費用) ※税込 | ¥65,780 | ¥217,800 | ¥217,800 |
利用チケット費用(365日) ※税込 | ¥39,336 | ¥21,780 | 無料 |
チケットバリエーション | 10日, 30日, 90日, 180日, 365日 | 365日のみ | - |
筆者が使っているNetSSTG1は、随時アップデートが行われます。
最近、といっても3週間ほど前ですが、カンバス社より『NetSSTG1 Ver3.1.8リリースのお知らせ』が届いたので、アップデートを行ってみました。
アップデートの方法
まず、NetSSTG1のユーザーページにログインします。
次に、サイドメニューの『アップデータダウンロード』から、最新バージョン(一番上)のダウンロードボタンをクリック。
ダウンロードされたzipファイルを展開もしくは解凍し、『setup』ファイルをダブルクリックすると、アップデートが始まります。
以降の手順については、フォルダの中に同封されている『SSTG1Seriesアップデートガイド』に沿って操作を行えば、アップデートが完了します。(所要時間5分程度)
今回追加された機能
今回追加・修正された内容はたくさんあるのですが、私自身SSTの機能を100%理解できているわけではないので、リリースノートを読んでも「?」というものもあります笑
そんな中でも、個人的に「これは便利になったな~」と思うアップデート6つをまとめてみました。
1.字幕移動が片方のトラックのみで行えるようになった
以前は、字幕を移動させる際にはAトラックとBトラック同時にしか移動できませんでしたが、『AB両トラック』『Aトラックのみ』『Bトラックのみ』が選択できるようになりました。
また、In点とOut点を移動させる際、選択されている字幕以降のみを移動させることが可能に。
筆者は一度、字幕制作会社からの指示を勘違いして、BトラックのOut点がすべて1フレずれてしまっていたことがあったので、その時にこの機能を使いたかったですね。笑
2.コメントジャンプボタンができた
上のツールバーに、コメントジャンプボタンができました。
クリックするとコメントがついているハコにジャンプできます。表示順は、タイムコード順。
以前はスクロールしながらコメントマークを探したり、エクスポートしてコメントの列だけソートして見たりしていましたが、これがあるとSST上ですぐ確認できて便利ですよね。
3.字幕を結合しても後ろのハコのコメントが消えなくなった
以前は隣り合うハコを結合させると、後ろのハコのコメントは消えていましたが、今回のアップデートで後ろのハコのコメントも消えないように改善されました。
実際に、前のハコに「aaa」、後ろのハコに「bbb」と入力して2つのハコを結合させたところ、コメント欄にはどちらのコメントも残りました。
4.倍速再生に3倍・4倍・5倍が追加された
倍速再生に3倍、4倍、5倍のバリエーションが増えました。
タイムコードの横に、速度を表すボックスができましたね。
速度を変えるのは簡単で、再生中に矢印キー「↑」「↓」を押すだけ。
通常速度に戻すために何回も矢印キーを押すのが面倒なら、『等倍速再生に戻す』ショートカットキーを設定するといいでしょう。(該当ショートカットキーは、[設定]-[ショートカットキー設定]-[ビデオ操作]の一番下にあります。)
ただし、3倍、4倍、5倍速モードでは音声が出ないとのこと。
私はこの機能が出たとき「チェックの時に使えそう~」と思ったのですが、音が出ないとなるとちょっと・・・チェックの時にハコを取りこぼしが無いかも見ているので、個人的には音も出てほしいですね。
ちょっと残念
5.PgupとPgdnにショートカットを割り当てられるようになった
これまでPage UpとPage Downは、デフォルトで『前の字幕のIn点に移動』『次の字幕のIn点に移動』のショートカットに設定されていて、他のショートカットは割り当てられなかったのですが、今回はそれが可能になりました。
パソコンのキーボードの配置によっては、PgupとPgdnに違うショートカットキーを割り当てたい人もいるかもしれないので、これはよかったですね!
6.トラックまたぎで隣の字幕に移動できるようになった
Pgup/Pgdnで前/次のハコに移動するとき、これまではトラック内でタイムコード順に移動していたのが、トラックまたぎで移動できるようになりました。
この変更は強制ではなく、設定次第で変えられます。
[設定]-[ユーザー設定]-[画面表示]タブの『Pgup/Pgdn時にトラックをまたいで移動する』にチェックを入れればOK。
なお、AトラックとBトラックでIn点が同じ時は、Aトラックのハコが先に表示されるようです。
その他の注意点
Ver3.1.1未満の場合
Ver3.1.1未満からのアップデートとそれ以上Verからのアップデートでは手順が異なりますのでご注意ください。
Ver2.1.13以下の場合
Ver2.1.13以下のものをお使いの方は、「ドングル更新」作業を行う必要があります。
あとがき
アップデートって、案内が来てもなんかおっくうで先延ばしになっちゃいませんか?
「今の設定が飛んじゃったらどうしよう・・・」
「うまくアップデートできなかったら・・・」みたいな。
私の場合はいったん納品が落ち着いた時点で、次の納品まで時間がちょっと空くときにやっています。
Ver3.1.8のアップデートがまだの方は、ぜひご参照くださいね^^
ちー🍀