
毎年、ヒーヒー言いながらなんとか確定申告をしています。
青色申告で最大額である65万円の特別控除を受けるためには、(1)複式簿記を行い、さらに(2)e-Taxで提出するか、(3)事前に税務署に申請して電子帳簿保存を行う必要があります。
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【節税効果あり】青色申告のメリット・デメリット
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簿記の知識ゼロの筆者が、これらの条件をクリアして特別控除を受けられているのは、青色申告会のサポートがあるからです。
青色申告会は各地域にありますので、利用方法について紹介していきます^^
この記事のまとめ
- 税務署は意外と何もしてくれない
- 青色申告会に入会すると、記帳相談や確定申告のサポートを受けられる
- 月の会費は1,000円~2,000円で、経費にできる
税務署は以外と何もしてくれない
開業届と一緒に、何の迷いもなく青色申告者になるための書類を出してしまった筆者。
「複式簿記とか難しそうだけど、まあ分からなければ税務署の人が教えてくれるだろう♪」
というあま~い考えで、開業後も税務署からの連絡をひたすら待っていました。
開業届を提出してから1ヶ月ほどたった頃、所轄の税務署から『記帳説明会』の案内が届き、待ってましたとばかりに参加してみると・・・
説明会では次のような資料が配付され、税務署の職員さんが約2時間にわたり帳簿をつけるにあたっての基本的知識や注意点を説明してくれました。

しかし、簿記の知識も、税に関する知識もゼロだった筆者は、終始「???」という状態に。
記憶に残ったのは、「領収書は7年間捨てちゃダメ!」ということを何度も強調された、ということくらいでした。
帳簿の付け方などが全く分からない場合は、どこに相談すればよいか質問してみると・・・
税務署の職員さん
基本的に税務署では記帳のやり方を一から教えたりするのは難しいです。『青色申告会』で記帳の個別相談や、申告のサポートをやっているので行ってみてください。
という回答とともに、近くの青色申告会のパンフレットを渡されました。
『青色申告会』とは?
青色申告会は、個人事業主などの小規模事業者で組織された納税者の団体で、記帳から決算書の作成、確定申告までのサポートを行っています。
全国各地の税務署ごとに青色申告会が組織されていて(※一部地域を除く)、全国青色申告会の公式サイトから最寄りの申告会を確認することができます。
会費は各申告会によって異なりますが、だいたいのところが月1,000円~2,000円。
筆者が入会している青色申告会は月会費2,000円で、年会費にすると24,000円とちょっと高めですが、青色申告で失敗したくなかったので、即入会を決めました。


青色申告会に入るメリット
記帳、決算書の作成、申告のサポートが受けられる
青色申告会に入る一番のメリットは、なんと言っても記帳、決算書の作成、申告のサポートが受けられること。
青色申告で65万円の特別控除を受けるためには複式簿記やe-Taxで確定申告を行う必要がありますが、初心者にはハードルが高いと言えます。
実は筆者も未だによく分かっていないのですが、それでも問題なく確定申告できています。
複式簿記といっても、日々やることは結構シンプル。お金の動きが発生したら、会計ソフトに記入していくだけです。
・仕事をし、報酬が確定したら、売掛帳をつける
・お金が入ってきたら、売上帳をつける
・経費を使ったら、経費帳をつける
※翻訳者のような仕入れが発生しない仕事の場合
これを日々繰り返していくだけ。
この過程で、何か分からないこと(勘定科目や記帳の仕方など)が生じたら、その都度青色申告会に行って質問するようにしています。

さらに確定申告時には、e-Taxでの確定申告もサポートしてもらえます。

そのほかのメリット
『小規模企業共済』や『青色共済』に加入できる
事業主のための退職金制度『小規模企業共済』や、病気やケガによる死亡・入院などに備えた『青色共済』に加入でき、さらに掛金は必要経費として計上できるので、節税にもなります。また、傷害保険やがん保険など、さまざまな保険を紹介してもらえるのもメリットです。
融資の相談会や、金利優遇などのメリットも
融資を受けたい人向けに、税理士による相談会が開かれたり、低金利で融資を受けられる制度を紹介してもらえる場合があります。
健康診断を受けられる場合あり
会社員の場合、会社が健康診断を実施してくれる場合がほとんどです。個人事業主になると困るのが、「健康診断をどこで受ければいいの?」ということ。
申告会によっては、青色申告会が主催する健康診断を受けることができるので、自分で病院を見つけて健康診断や人間ドックを受けるより、割安で検査を受けることができます。
気をつけたいこと
入会時期
毎年の確定申告は1~3月ですが、この時期は繁忙期のため、個別の記帳相談などを行っていない場合があります。
確定申告へ向けて青色申告会のサポートを受けたい場合は、4~10月頃までに入会して、ある程度帳簿を作成した上、事前に疑問点を解決しておくとよいと思います。
会計ソフトについて
筆者は最初から会計ソフトを導入したので、逆に紙の帳簿や申告書の作り方が分かりません。会計ソフトの決まった帳簿をつけていれば、勝手に申告書類ができているので・・・笑
現在は、複式簿記をしていても紙で申告すると特別控除が55万円になり、最大額の65万円から10万円も下がってしまうので、会計ソフトを利用するのが最良の選択と言えます。
会計ソフトは、各青色申告会でおすすめしているソフトを使ってもいいですし、やよいの青色申告のようなメジャーなソフトを利用するとよいと思います。
おわりに
税務署からのサポートはあまり期待できないと知り、一時はどうなることかと思いましたが、青色申告会に加入したことで不安が解消されました。
私は青色申告会の月会費2,000円を『税理士費用』と考えることにしています。
いずれ簿記や確定申告の達人(?)になって、青色申告会を退会する時が来るかもしれませんが、それは遠い未来になりそう・・・
最後までお読みいただきありがとうございました♪
ちー🍀